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“分子モデリング Start Upセミナー“ 開催記
『 分子モデリング導入のコツ! 』
コンピュータを利用して、業務を効率化したい...
コンピュータをもっと活用して、ワンランク上の研究成果につなげたい...
「計算化学」は、「実験化学」を“相補的”にサポートできるレベルに達してきています
去る3月6〜7日、当社東京支店におきまして、実験化学者の皆様が化学教育や研究に「分子モデリング」を活用するメリットや導入時のポイントなどのご紹介セミナーを開催いたしました。
1.特別セミナー
講師:
東邦大学 理学部 化学科
教授 幅田 揚一 氏
☆ 「化学教育へ、“分子モデリング”をスムーズに導入するコツ!
使いやすいモデリングソフトと高性能パソコンの普及によって、コンピュータによる分子モデリングは化学の研究のみならず大学や高等学校の化学教育においても重要な役割を担うようになってきました.
海外で発行された多くの有機化学の教科書には、すでに分子モデリングデータやアニメーションを含むCD-ROMが添付されており、日本でも訳本にCD-ROMが添付されるようになりました.また最近のe-ラーニングの普及に伴い、いくつかの出版社のホームページには学生が自習できるシステムが作られています。
これらのマルチメディア教材は学生にとっても教える側にとっても魅力的なものですが、授業に導入することを考えた場合その多彩な内容ゆえに使い方に困ることが少なくありません。
東邦大学理学部化学科では、1997年より授業の中で分子モデリングソフトや分子モデリングデータによって作成したアニメーションを利用し始め、段階的に授業へ分子モデリングを導入してきました.
具体的には、@低学年の学生に対しては分子モデリングを利用することによって分子を三次元的に考えさせる習慣をつけさせ(理解)、A有機化学の基礎ができた学生に対しては分子モデリングデータを使って反応性や反応機構を予測するトレーニングを行い(考察)、Bさらに学部高学年の学生あるいは大学院修士課程の学生に対しては分子モデリングをNMRなどの分析機器のように研究ツールとして利用できる(使う)ように教育することを試みてきました.
本セミナーでは“大学の化学教育へ分子モデリングを導入する際のコツ”を、演者が行ってきた経験をもとに紹介しました。

左からクロロホルム,ジクロロメタン,クロロメタンの静電ポテンシャルマップ.
☆講演スライド集はこちら (1.68MB/ 30P)
☆ 「研究で、“分子モデリング”を初めて導入するコツ」
最近の分子モデリングソフトは“画面上で分子を組み立ててマウスをクリックする”だけで簡単にかつ高速で高レベルの計算を行ってくれます。以前のように座標を入力することも必要ないし結合情報も入力しなくてよいのです。
しかしながら分子モデリングを使ったことのない人にとっては、分子モデリングデータを自分の研究で使用するためには様々なバリアーがあると思われます。
たとえば,(a) 自分が必要な計算にはどの程度の計算手法を使えばよいのか、(b) 計算によって得られた結果は果たして信頼できるものなのか、(c) 分子軌道や電子密度等値面,静電ポテンシャルなどといった様々な性質を表示することができるがそれらをどのような場面で使えばよいのか、などです。
これまで計算化学に関する書籍は数多く出版されていますが,実際の研究への応用例をまとめたものはそれほど多くはありません.
本セミナーでは“分子モデリングを初めて扱う人”が研究で計算化学を行うときに最低限知っておかねばならない事項を説明するとともに、計算化学がまったくの素人である演者が分子モデリングデータを研究に使った事例を紹介しました。
- 静電ポテンシャル等値面
・配位しやすいヘテロ原子を予測する
・NMRの磁気異方性効果の方向を予測する
- 静電ポテンシャルマップ
・各種置換基がついたベンゼン環上の電子密度を比較する
- エネルギー
・ジアステレオマー間のエネルギーを見積もる
- HOMO-LUMO
・銀イオンとベンゼン環の間のAg+―π相互作用を見る
- 配座解析
・安定な配座とX線結晶構造解析
- NBO解析
・Ag+―π相互作用の性質を考察
☆講演スライド集はこちら (2.74MB/ 45P)
[講師紹介]
東邦大学 理学部 化学科 教授 幅田 揚一 氏
1987年東邦大学大学院理学研究科博士後期課程修了。理学博士。ライオン株式会社勤務を経て1989年東邦大学理学部化学科助手。1995年から1997年までBrigham Young 大学(BYU)化学・生化学科博士研究員。東邦大学理学部化学科講師、助教授を経て、2005年より現職。専門分野は、構造有機化学、超分子化学。
2.体験ワークショップハンズオン
分子モデリングを始めて使用される方を対象とし、一人一台のパソコンを用いて「Spartanの主な機能」をご体験いただきました。
さらに、分子モデリングの理論的背景にも触れそのそれぞれの手法の組み合わせた使い方についても解説いたしました。
[講師紹介]
米国法人Wavefunction, Inc. 日本支店長 内田 典孝 氏
3.Q&A、自由演習


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