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Q&A
MagCapture™ Exosome Isolation Kit PS


キットの仕様、性能について

Q1:本キットは抗体を使用しているのか?

       使用していません。金属イオン存在下でホスファチジルセリン(PS)に結合するタンパク質を使用しています。


Q2:本キットでどのような細胞外小胞(Extracellular Vesicles : EVs)が精製できるか?

       PSを脂質膜表面に露出しているエクソソームやマイクロベジクルなどのLarge EVsは、精製することができます。


Q3: エクソソームとマイクロベジクルの違いは何か?

       エクソソームは、後期エンドソームに由来する粒径40〜100nm程度の細胞外小胞です。
       マイクロベジクルは、細胞膜に由来する粒径100〜1,000nm程度の細胞外小胞です。


Q4: エクソソームとマイクロベジクルを別々に精製できるか?

      できます。両方を一緒に精製する場合は、サンプルを1,200×gで遠心分離した上清をサンプルとして用います。
      エクソソームを精製する場合は、10,000×gで遠心分離した上清サンプルに用います。また、マイクロベジクルを精製場合は、
      10,000×gで遠心分離した沈殿をTBSに懸濁したサンプルを用います。
      サンプルの前処理条件の詳細は取扱説明書に記載しておりますのでご参照ください。


Q5:エンベロープ型ウィルスも回収してしまうのか?

       回収します。エンベロープ型のウィルスの膜表面にもPSが露出しているため、エンベロープ型ウィルスが混入しているサンプルでは、
       両方回収されます。分離したい場合は、本キットで回収後、ウィルスまたはエクソソームに特異的な抗原に対する抗体を用いた
       アフィニティー精製をさらに行う必要があります。


Q6:全てのエクソソームがPSを露出しているのか?

       全てのエクソソームがPSを露出していることを示す知見は得られていません。
       エクソソームの膜脂質成分を解析した論文で用いられた何種類かの細胞(マウスオリゴデンドロサイトなど)由来のエクソソームにおいては
       存在が確かめられています。しかし、PSを露出していない、またはPS露出量が少ないエクソソームが存在する可能性はあり、
       そのようなエクソソームは本キットでは回収できません。


Q7:どのようなサンプルから精製できるか?

       細胞培養上清、血清、尿から回収した実績があります。
       キレート剤(EDTAおよびクエン酸)処理血漿からエクソソームを回収したい場合、限外ろ過でバッファー交換を行うことによって回収可能と
       なります。プロトコールは、HPのリンク関係をご参照ください。お客様実績で、血漿、髄液からの回収も確認できています。


Q8:1回あたりのエクソソームの取得量は?

       サンプルの種類や量により大きく異なりますが、当社実績で1回の単離でタンパク質量にして最大30μg程度(BCA法で測定)、
       粒子数にして1〜2×1010 の粒子(NanoSightLM10で測定)が回収できています(モネンシンナトリウムでエクソソーム分泌を亢進
       させたK562培養上清5mLから回収)。また健常人プール血清1mLから5×109程度の粒子(NanoSightLM10で測定)が回収できています。


従来法との比較について

Q9:超遠心分離法と比べた場合の利点は?

       超遠心分離法よりも高純度なエクソソームを簡便に再現性良く高い効率で回収することができます。
       また、超遠心分離法では沈殿しないようなエクソソームを回収できることも確認しております。


Q10:従来の抗体を用いたアフィニティー法と比べた場合の利点は?

       抗体を用いたアフィニティー法は、エクソソーム表面抗原に対する抗体を用いているため変性剤による溶出を行う必要がありましたが、
       本キットは、キレート剤を用いて中性条件下で溶出できるため、インタクトなエクソソームを回収することができます。また、変性剤を
       用いた溶出が必要ないため、ビーズに非特異吸着したタンパク質の混入が少なく、より高純度なエクソソームを取得することができます。
       さらに回収効率も高いことを確認しております。1 種類のエクソソーム表面マーカータンパク質をターゲットとした従来のアフィニティー
       法より、膜脂質成分をターゲットとした本キットはよりユニバーサルにエクソソームが取得できるものと考えられます。
       また、表面マーカータンパク質を認識する抗体は異なる動物種の抗原を認識しないケースもありますが、本キットは広い範囲の動物種で
       利用可能です(ヒト,マウス、ウシで実績があります)。


Q11:他法に比べた場合の回収純度は?

        従来の沈殿法(超遠心分離法、ポリマー沈殿法)や抗体を用いた従来のアフィニティー法よりも高純度です。超遠心分離法と
        密度勾配遠心法を組み合わせた場合と同等レベルの高純度なエクソソームを簡便に取得することができます。


Q12:他法に比べた場合の回収効率は?

       ポリマー沈殿法よりは回収効率は低いですが、超遠心分離法や抗体を用いた従来のアフィポリマー沈殿法よりは回収効率は低いですが、
       超遠心分離法や抗体を用いた従来のアフィニティー法よりは、回収効率は高いです。


■キットの操作法、組成について

Q13:本キットの操作時間は?

         サンプル前処理が約1 時間、キット工程は3 時間30 分です(Exosome Capture のビーズへの固定化が約 15 分間、サンプルとの反応が
         3 時間、エクソソームの洗浄溶出が 約 15分)。


Q14:本キットの操作で、特に慎重に行った方が良い操作は?

       ・Exosome Capture 固定化ビーズとサンプルを反応させた後の洗浄ステップの最終段階で 洗浄液をしっかりと除去することです。
          完全に除去した後、溶出操作に入ってください。
      ・溶出ステップでビーズに溶出液を加えた後、ビーズが凝集していないか確認しながらし っかりと懸濁してください。


Q15:溶出液の組成は何か?

          1mM のキレート剤、塩、防腐剤を含むTris ベースの溶液です。これらの成分がその後の解析を阻害する可能性がある場合は、限外濾過
         (ザルトリウス社VivaSpin500、分画分子量100K、メーカーコード:VS0141)により、適切なバッファーに置換してください。


Q16:Exosome Capture を固定化した使用後の磁気ビーズのリサイクルは可能か?

          可能です。サンプル中のエクソソームを効率よく回収できるよう、4 回まで繰り返し使用できるプロトコールを設定しています。
          キット添付バッファー類は 5 回使用できる量が含まれています。1mL以上の容量のサンプルから回収を行う場合や濃縮サンプルから
          回収する場合にお奨めします。同じサンプルから精製を繰り返すことで回収効率を上げることができます。
          詳しくは取扱説明書をご参照ください。


Q17:Exosome Capture 固定化磁気ビーズの保存は可能か?

         可能です。エクソソームを溶出した後のExosome Capture 固定化ビーズを再利用する場合は、キット添付のWashing buffer
         または自家調製したTBSを用いて冷蔵保存してください。


Q18:実験操作を翌日まで持ち越せるステップは?

         Exosome Capture 固定化ビーズとサンプルを反応させるステップ(反応時間3 時間)は終夜で反応させても問題ありません。


■サンプル量について

Q19:精製に用いるサンプルの最低必要量は?

         安定的にビーズとサンプルを混合するために、ローテーターを用いて反応を行う場合は500μL 以上、チューブミキサーを用いて反応を
         行う場合は100μL 以上のサンプルを用いて下さい。これより少ない量のサンプルを用いる場合はTBS を加えて最低必要量以上としてから
         Exosome Capture 固定化ビーズと反応させてください。


Q20:多量のサンプルから回収できるか?

          濃縮することにより対応できます。細胞培養上清の場合、50mL までのサンプルに対応できます。
          遠心分離前処理済みの上清50mL を1mL まで限外濾過濃縮してください。
       (推奨フィルター:ザルトリウス社VivaSpin20、分画分子量100K、メーカーコード:VS2041)
         無血清培地、10%FBS 添加培地にも対応できます。詳しくは取扱説明書をご参照ください。
         血清サンプルは濃縮できないため、使用できるのは10mLまでです。
         ただし1mL 以上の血清は回収効率が低下するため、使用後の磁気ビーズを用いて精製を繰り返すことをお奨めします。


■エクソソーム抽出後の解析について

Q21:エクソソームの中にはどのようなものが含まれているか?

         タンパク質や脂質、核酸(DNA、microRNA、mRNA)などが含まれていることが報告されています。


Q22:精製した細胞外小胞は、どういった解析に使用できるか?

         インタクトな細胞外小胞が得られますので、あらゆる解析に利用できます。

         (例)・タンパク質解析:タンパク質電気泳動、ウェスタンブロット、MASS 解析、フローサイトメトリー、ELISA など
         ・核酸解析:qPCR、マイクロアレイ、次世代シークエンスなど
         ・粒子解析:電子顕微鏡解析、NanoSight 解析(NTA)など
         ・機能解析:in vitro、in vivo での投与実験など


Q23:精製した細胞外小胞(EVs)はそのまま細胞への添加実験に利用できるか?

        注意点はありますが、できます。溶出液の成分が問題になる場合は、上記Q15 を参考に適 切なバッファーに置換してください。
        また、遠心式フィルターユニット(Millipore 社 Ultrafree - MC, GV 0.22μm 滅菌済み、メーカーコード:UFC30GV0S)を用いて除菌を
        行ってください。


Q24:電子顕微鏡解析するために必要なエクソソーム量は?

          当社の実績では 2〜4×1010の粒子(NanoSight LM10 で測定)を電子顕微鏡解析に用いました。


Q25:精製した細胞外小胞の保存条件は?

         冷蔵または冷凍で保管してください。また長期間保存する場合は-80℃で保管してください。
         凍結保存する場合は凍結融解を避けるため、小分け保存することをお奨めします。


Q26:回収したエクソソーム抽出液から WB へ持って行きたいが、どうすればいいか?

         弊社研究所では、回収した抽出液100ul から15ul をとり、5ul の4×SDS サンプル バッファー を加えて20ul のサンプルに調整した後、
         SDS-PAGE に全量アプライしています。パンフレットに記載のWBのサンプル量も同条件で実施しています。


■エクソソームマーカーについて

Q27:本キットで精製したエクソソームはどのように確認しているか?

          表面抗原に対する抗体を用いたウェスタンブロッティング、電子顕微鏡、密度勾配遠心分離、粒子径測定(NanoSight LM10)などで
          確認しています。


Q28:エクソソーム精製後、ウェスタンブロットで確認しているマーカータンパク質は何 か?

          CD9,CD63,CD81,Tsg101,Alix Flotillin-2,Lamp-1 などです。


■関連製品について

Q29:ウェスタンブロットで利用可能なエクソソームマーカー検出抗体は販売している か?

         当社で使用実績のある下記抗体を販売しています。

         Novus 社 抗CD81 マウスモノクローナル抗体(1D6) メーカーコード:NB100-65805

         Novus 社 抗Tsg101 マウスモノクローナル抗体(4A10) メーカーコード:NB200-112

         Novus 社 抗Alix マウスモノクローナル抗体(3A9) メーカーコード:NB100-65678


Q30:精製した細胞外小胞(EVs)からRNA を精製するキットは販売しているか?

         販売しています。microRNA Extractor SP Kit(コード:295-71701)を利用することで、
         AGPC 法よりも効率よくmicroRNA とmRNA を精製することができます。


Q31:磁気スタンドは販売しているか?

          販売していません。サーモサイエンティフィック社 DynaMag-2(メーカーコード :12321D)などをご利用下さい。

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